離婚は、精神的苦痛を伴うことが多いものです。ここでは争う点が多くなる離婚による慰謝料について記載しておきます。
慰謝料を請求する側、請求される側など、いくつか注意すべきことがあります。
まずは慰謝料の根拠などまとめてみました。
離婚による慰謝料の根拠
離婚による慰謝料の根拠としては、①離婚原因である個々の違法行為(不倫、暴力等)による権利侵害によって生じた精神的苦痛、②相手方の有責な行為によって離婚をせざるを得なくなったことによって生じた精神的苦痛(離婚によって生じる将来の精神的不安等)、③配偶者たる地位という身分法上の法益侵害によって生じた精神的苦痛が考えられます。
離婚による慰謝料の金額
また、慰謝料の金額については、明確な基準があるわけではありませんが、私の経験上、概ね100万円から300万円の間に収まることが多いように思います。もちろんケースバイケースであり、それよりも多い場合も少ない場合もあります。また、慰謝料請求の相手方が配偶者かその不貞行為の相手方でも異なることもあり得ます。
慰謝料算定に当たって主として考慮される事情
有責性の内容・程度
精神的苦痛や肉体的苦痛の内容・程度
婚姻期間の長短、年齢の高低
未成年子がいるかどうか
有責配偶者に資力があり社会的地位が高いかどうか
無責の配偶者の資力があるかどうか
慰謝料以外に財産分与による経済的充足があるか否か
▲ 上記について双方の立場から相談していただくことになるかと思います。
ちなみに慰謝料の請求には時効があることを忘れないでください。
離婚慰謝料の根拠となる主な条文(民法)
第709条(不法行為による損害賠償)故意または過失によって他人の権利や法律上保護される利益を侵害した場合、損害を賠償する責任を負う。
第710条(財産以外の損害の賠償)他人の身体、自由、名誉を侵害した場合、あるいは財産権を侵害した場合、精神的苦痛(慰謝料)を賠償しなければならない。
第724条(不法行為の消滅時効)慰謝料請求権は、「損害及び加害者を知った時」から3年間、または「不法行為の時」から20年間行使しないと時効により消滅する。
